Axie Infinityの税金について考える【税理士監修】

村上 裕一
この記事の監修

村上裕一公認会計士事務所
代表 村上裕一

大手監査法人での監査実務、事業会社の経理財務、税理士法人の勤務を経た後、村上裕一公認会計士事務所を立ち上げる。
仮想通貨の税金を専門とする税理士として、仮想通貨の様々な税金のご相談や顧問を手掛け、多くのお客様の仮想通貨の税金のお悩みを解決しています。

query_builder 2021/09/17
仮想通貨
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こんにちは。公認会計士・税理士の村上です。


本日は、ブロックチェーンゲームであるAxie Infinityの税金について、税理士として検討している内容を解説します。


なお、あらかじめ申し上げておきますが、下記の解説はすべて現状の他の税制から推測される内容です。

すなわち、このブログ執筆時点(2021年9月15日)においては、仮想通貨(暗号資産)のブロックチェーンゲームについては、明確な税金の方向性がなく、今後、国税庁から明確な方針などが開示されれば、下記解説の内容は変更する可能性がありますので、ご了承ください。

Axie Infinityの税金

フィリピンでは課税対象、日本では?

axie-infinity-header


Axie Infinityとは、いわゆるPlay to Earnのゲームを指しており、ゲームをプレイすることによって仮想通貨を獲得できる仕組みとなっています。


そのため、日本はもちろん、世界的にも人気を博しているゲームとなります。

現状、ブロックチェーンゲームにおいては最も知名度の高いのがAxie Infinityとなります。


この税金について、日本ではありませんが、フィリピンにおいては課税対象となるニュースが出ました。


ニュース「ブロックチェーンゲーム「Axie Infinity」で得た収益は課税対象、フィリピン財務省見解


実はAxie Infinityですが、世界的にも人気と記載しましたが、特にフィリピンやインドネシアにおいては爆発的な人気があります。


その理由はAxie Infinityから得られる収益の額が、現地の平均収入を超えるためです。

Axie Infinityから得られる収益は、得られる仮想通貨の時価によりますが、おおよそ1か月で10万円程度となります。

これは、現地の収入の4、5倍にも該当する金額です。


さらに、下記に記載するスカラー制度を用いて、マネージャと報酬を半分にしたとしても、現地の平均収入の2倍以上にはなるのです。


そのため、フィリピンなどの現地では爆発的な人気があるために、現地の税務局は目を付けており、改めて課税の対象とすることを発表しました。


一方、日本においては、現状、Axie Infinityなどのブロックチェーンゲームに対する税制の明確な指針が公表されておりません。


ですが、公表されてないからと言って無申告はリスクがありますので、現状どのように扱うべきかの見解を以下に解説します。



NFTのAxieやアイテムを取得する際の税金


まず、NFTであるゲーム内キャラクターであるAxieやアイテムを購入した場合です。


この場合は、仮想通貨で購入(決済)したと判断されるため、仮想通貨の損益を認識することになります。


仮想通貨で商品を購入(決済)した場合ですが、決済に使用した仮想通貨の売却損益を認識することになります。


例えば、10万円で購入したイーサリアムを、時価が40万円のタイミングで、とあるNFTの購入の決済に使用した場合、差額である30万円を利益として認識することになります。


NFTはイーサリアムやソラナコインベースで売買されることが多いのですが、売買したタイミングで、当該コインを利確したと税金の計算ではみなされるので、そこは留意するべきポイントです。



取得したNFTを売却する際の税金


続いて、NFTであるAxieやゲーム内アイテムを売却した場合の税金です。


NFTを購入した場合ですが、その時点で必要経費として計上することはできません。


NFTは売却が可能な資産であり、購入した時は経費ではなく資産としてカウントされます。

NFTは売却時に売却価額-購入価額=損益として利益が認識されます。


実はこのNFTの売却損益ですが、所得税の計算上、譲渡所得か雑所得(仮想通貨の所得)かが明確に決まっておりません。


ここからは私個人の意見になりますが、NFTは資金決済法の暗号資産の定義に該当しないため、譲渡所得になるのではないかなと思います。


資金決済法に定める暗号資産の定義は、以下となっています。



(資金決済に関する法律 第2条5項)

5 この法律において「暗号資産」とは、次に掲げるものをいう。ただし、金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第三項に規定する電子記録移転権利を表示するものを除く。
一 物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
二 不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの


特に、「不特定の者を相手方」と記載がありますが、NFTは基本的に1点ものであることから、やはりNFTは暗号資産の定義に該当するものではなく、その面からは、仮想通貨(暗号資産)と同じ雑所得に計上するのは違和感があります。



そのため、NFTは譲渡所得として、売却時に、売却額-取得価額を譲渡所得に計上するのが、現状考えられている処理となります。

(この処理は、今後の国税庁の見解等によっては変更する可能性があるので、ご了承下さい)



ゲームでSLP、AXSを獲得した際の税金


次に、Axie Infinityをプレイすることによって稼げる仮想通貨の税金上の取り扱いについてです。


Axie Infinityをプレイしている方であればわかるかと思いますが、毎日のゲームのプレイに応じて、仮想通貨であるAXSやSLPを獲得することができます。


この税金ですが、現状はブロックチェーンゲームに関する国税庁の明確なポリシーは公表されていないものの、収益を獲得するためにゲームをしていることを鑑みると、獲得時に利益を認識することとなると私は考えています。


そのため、マイニングと同様に(マイニングについては、獲得時に収益と明確に国税庁の指針がある)、獲得した時点で、獲得した仮想通貨の枚数×獲得時の時価を利益として認識すると考えています。


上のやり方についても、今後ブロックチェーンゲームに関する国税庁の指針が公表されれば変更する可能性がありますので、ご了承ください。



スカラーへ支払う報酬の取扱い


続いて、スカラーへ支払う費用についてです。

Axie Infinityにおいては、スカラー制度というものがあります。


これは、自身がマネージャとなり、スカラーの方にゲームを手伝ってもらう仕組みとなります。スカラーがゲームできるための状況の構築をマネージャが実施し、スカラーがゲームをプレイして獲得した収益をマネージャとスカラーとの間で按分することとなります。


この、スカラーへ支払う報酬ですが、こちらについては収益獲得のために必要な経費として必要経費に算入すると私は考えています。

こちらも、ブロックチェーンゲームに関する国税庁の指針が公表されれば変更する可能性がありますので、あらかじめご了承ください。



まとめ

ブロックチェーンゲームの税金もお受けしています

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いかがでしたでしょうか?

Axie infinityをはじめとしたブロックチェーンゲームは今後の期待の一つになっていますね。

いわゆるPlay to Earnのスタイルのゲームは今後の主流になるかもしれませんね。


なお、弊社は仮想通貨の税金の専門家として多くの仮想通貨投資家の税金の専門家として支援しています。


もちろん、Axie infinityをはじめとしてブロックチェーンゲームの税金のご支援もいたしております。


もし、ブロックチェーンゲームをはじめ、仮想通貨の税金でお困りであれば、ぜひ弊社にお声がけ下さい。


お問い合わせは、こちらかもお受けしております。



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