仮想通貨の補填の際の税金は?(NEMなど)

村上 裕一
この記事の監修

村上裕一公認会計士事務所
代表 村上裕一

大手監査法人での監査実務、事業会社の経理財務、税理士法人の勤務を経た後、村上裕一公認会計士事務所を立ち上げる。
仮想通貨の税金を専門とする税理士として、仮想通貨の様々な税金のご相談や顧問を手掛け、多くのお客様の仮想通貨の税金のお悩みを解決しています。

query_builder 2021/06/16
仮想通貨
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こんにちは。公認会計士・税理士の村上です。


本日は、仮想通貨の資金流出問題とその場合の税金について解説します。


2018年のCoincheck社のXEM(NEM)流出問題は有名かと思います。 その際、「補填」として当初流出した仮想通貨の時価相当額が配られたのですが、その補填の税金上の取扱いの説明となります。


こちらについては、国税庁の明確な指針が公表されておりますので、その指針も参考にしつつ、解説していきます。

取引所の補填の税金上の扱い

XEM(NEM)流出事件とは

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それではまず、XEM(NEM)流出事件について、簡単に説明します。


これは2018年の年始に起こった事件なのですが、Coincheck社が保有しているNEMを紛失してしまい、CoincheckにNEMを預けている資金がなくなってしまったのです。


その被害総額は何と580億円。

非常に多額の金額を紛失してしまいました。


仮想通貨は紛失のリスクがあるのですが、取引所で紛失するという極めて影響の大きい事件となりました。


その後、Coincheck社の保証ですが、なんとNEMの時価総額を補填として返還することを決定しました。


すなわち、Coincheckの取引所にNEMを預けており、NEMを紛失した人に対して、紛失額相当金額を返却することとなったのです。


そうなると次の問題は、この補填額は課税対象になるのかどうかです。


国税庁の指針

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こちらの場合の税金上の取扱いですが、国税庁から明確な指針が出ています。


国税庁タックスアンサー No.1525

暗号資産交換取引所から暗号資産に代えて金銭の保証を受けた時


これによると、結論は、非課税ではなく、課税所得の雑所得になるということです。


大事なポイントはここです


一般的に、損害賠償金として支払われる金銭であっても、本来所得となるべきもの又は得べかりし利益を喪失した場合にこれが賠償されるときは、非課税にならないものとされています。


要は、仮想通貨投資でNEMを紛失したとしても、それが補填されるのであれば、実質は損害が生じていないので、利益として課税するべき、というのが国税庁の見解とのことです。



損害賠償金は必ずしも非課税ではない

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どうでしたでしょうか?

今回の気を付ける点としては、「損害賠償金の名目であっても、それは必ずしも非課税の収益ではない」という点です。


実は交通事故等で被害者が受け取る損害賠償金は非課税になる部分が認められているのですが、仮想通貨投資で補填を受けた場合は原則課税となるようです。


補填であっても、実際に損害があるかという実態で判断されることになるので、実際にどうなるかは税理士等に相談するのが良さそうですね。


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