年またぎの場合の仮想通貨の税金における 3つの留意点

村上裕一
この記事の監修

村上裕一公認会計士事務所
代表 村上裕一

大手監査法人での監査実務、事業会社の経理財務、税理士法人の勤務を経た後、村上裕一公認会計士事務所を立ち上げる。
仮想通貨の税金を専門とする税理士として、仮想通貨の様々な税金のご相談や顧問を手掛け、多くのお客様の仮想通貨の税金のお悩みを解決しています。

query_builder 2021/04/10
仮想通貨
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こんにちわ。公認会計士・税理士の村上です。


本日は、多くの方からお問い合わせをいただく、「年またぎ」のケースについて解説します。


過去に購入した仮想通貨を今年売却した場合はどうなるの?

仮想通貨で損失を出して、翌年に利益出た場合は?


など年またぎの論点で疑問をお持ちの方に向けた解説となります。


年またぎの3つの留意点

過去に購入した仮想通貨の取得代金は引き継げる

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まず、大原則ですが、仮想通貨投資においては


仮想通貨の所得=仮想通貨の収入-仮想通貨の必要経費


となります。


この必要経費は、主に仮想通貨の取得代金となります。


つまり、仮想通貨の所得とは、売却した金額から、売却した仮想通貨の取得価額ということになります。



取得代金ですが、過去に購入した仮想通貨の取得代金も含めることができます。




そのため、例えば仮想通貨バブルの2017年に購入し、その仮想通貨を2020年に売却した場合、


2020年の所得=2020年の売却額-2017年の購入価額 となります。


大事なのは、過去の取引データを保管・メモ等しておくことです。



基本的に仮想通貨の損益は年間取引報告書で算定することとなりますが、過去に購入した仮想通貨の枚数は分かっても、金額は分からないことが多いのです。


そのため、過去の仮想通貨の取引データはなるべく残しておくことが大事です。



仮想通貨の損失は繰り越せない

繰越できない


また、仮想通貨の損失ですが、翌年度に繰越することができないという特徴があります。


ただし、同一年度内の利益とは相殺することができます。


そのため、以下の3パターンで考えてみましょう。


パターン1:2019年に仮想通貨Aで40万の損失 2020年に仮想通貨Bで100万の利益

パターン2:2019年は取引なし。2020年に仮想通貨Aで40万の損失を出し、仮想通貨Bで100万の利益も出した

パターン3:2019年に仮想通貨Bで100万の利益、2020年に仮想通貨Aで40万の損失


いずれも、仮想通貨Aで40万の損失、仮想通貨Bで100万円の利益を出した場合ですが、利益と損失の出る年度が異なっているだけです。


ですが、税金上最も有利なのは、②のケースのみとなります。


つまり、同一年度に利益と損失を出すのが最も税金上は有利です。


パターン1は2019年は仮想通貨利益ゼロとして計算し、2020年に100万の課税対象

パターン2は2020年に60万の課税対象

パターン3は2019年に100万の課税対象、2020年は仮想通貨利益ゼロとして計算

となります。


同一年度内に利益と損失を出したパターン②の場合のみ、課税対象が60万円と低くなり、他は課税対象が100万円となるのです。



仮想通貨の損益発生は入金タイミングではない

銀行入金


最後に、3つ目の留意点としては、損益計算のタイミングは銀行口座に入金されたタイミングではないという点です。


仮想通貨の損益発生タイミングですが、売買時や決済、交換時となっており、銀行口座に入金されたタイミングではありません。


仮想通貨取引所で売買等を行えば、それが損益発生のタイミングとなります。


なので、仮想通貨取引所にJPY残高が残っていて、そのまま年を越したという場合でも、しっかりと損益を計算し、認識しなければならないことに留意が必要です。



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